12人の優しい日本人【HDリマスター版】 [DVD]陪審員全員が「無罪!!」しかしその部屋からは誰も出られなかった-
ある殺人事件の審議のために12人の陪審員が集められた。被告が若くて美人であることから、陪審員全員が無罪の決を出し、審議は早々に終了するかに見えた。しかし、陪審員2号が無罪の根拠を一人一人に問いただし始めたところから、審議の様相が混迷を呈していく。彼らは果たして「真実」に辿り着けるのだろうか…。
(引用 amazon 12人の優しい日本人【HDリマスター版】 [DVD])1991年の日本映画。
三谷幸喜(東京サンシャインボーイズ)の舞台を映画化させたものなのだとか。
もしも日本に陪審員制度があったらというネタで陪審員による審議を面白おかしく描いた本作。
選ばれた12人の個性的な陪審員が事件に対して、時にひたむきに、時に投げやりになりながら討論を重ねていく。
ほぼ陪審員同士の議論だけで成り立っている本作は、脚本の魅力がシンプルに表現されているともいえ、とんちの利かせ方や揚げ足の取り方、視点の変え方、誘導尋問的なやりとりなど、古畑任三郎っぽさを窺わせ、三谷幸喜らしいセンスの光るぐだぐだムービーになっている。
陪審員が有罪か無罪かを判断する。全員一致でなければならない。
素人の陪審員達が密室内で事件に対して旺盛な想像力を働かせてああだこうだと云々する滑稽なシチュエーションにおいて、客観的事実を都合よく利用して主観による判断への牽強付会を延々と繰り返しながら、やがて全員一致で辿りつく「真実」。
という風刺の効いた知的コメディになっている。あんまりにも同じことをずっと繰り返しているので冗長な感じがするのだけが残念。