ミミの怪談 (1) MFコミックス木原正勝と中山市朗による『新耳袋』という実話系怪談集を伊藤潤二がアレンジを加えて漫画化したもの。
主人公の女子大生ミミがオカルト現象に遭遇する一話完結型のエピソードをいくつか収録したものになっている。
実話系ということだからか、オチは弱めで、それほどエキセントリックでもないので派手さに欠けるが、話の筋は地に足がついたものになっていて、実際にありそうな怖さが演出されていた。
あえていうならば、金田一少年や名探偵コナンが行く先々で殺人事件に遭遇するかの如く、本作の主人公ミミが行く先々で怪奇現象に巻き込まれていくところ、わざわざそうしたのに各話の繋がりが弱く、全編同じ主人公で通した意味がよくわからなかったところが気になった。
この手のオカルトものはごく少数の人間が多くの体験を重ねて投稿している、ということだろうか。