ティータイム―あたたかい家庭、幸せのアイデア25子供が親に反抗するほんとうの理由とは?
家庭内暴力の原因の一つはストレスです。これは間違いありません。
子供への押しつけが多くなると、これに対して、個性ある者の反乱が起きます。子供が反乱を起こす場合、たいていは、親が子供に対して、「おまえはこうしなければならない」「勉強しなければならない」「この仕事に就かねばならない」というように、特定の価値観を押しつけています。それが家庭内暴力の原因なることが多いのです。
たとえば、親から、「おまえは、将来、絶対に医者にならなければならない。そのためには勉強ができなければならない。国立の医学部へは並の頭脳では入れないし、私立大学へ行かせるほどのお金はない」と言われて受験勉強をしていた息子が、最後には、気が狂ったように暴れるということも充分にありえます。
親のほうは、何か失敗体験、挫折体験があって、「自分はうまくいかなかったから、子供だけは、なんとか幸福にしてやりたい」という親心で、子供にいろいろとお仕着せを着せるのですが、子供にとっては、たいへん迷惑な話であることが多いのです。
親の考え方と子供の考え方は違います。親のほうは「子供の気持ちを全部分かっている」と思うかもしれませんが、子供は、十代の後半ぐらいになると、親とは違うことを考えているので、親には子供の心の内が分からなくなっています。
子供の価値観は、親にとっては意外なところにある場合があるのです。
(引用 本書P70-72)宗教法人「幸福の科学」総裁の大川隆法による「ティータイムの一杯の紅茶を飲む間に、あなたの人生を変える」をテーマにした本。
著者によれば、学校生活には教科書があるし、会社の仕事にもマニュアルというものがあるが、家庭生活には誰もが参考にしうるテキストがないとし、家庭生活を幸福にするための教科書や参考書を提供するのが、宗教の一つの使命だと思っている、とのこと。
平易で簡潔なテキストの中に魂や霊などの宗教的な観念がたまに用いられていることがありながらも、基本的には保守的な視線を女性(母と妻)に向けて、家庭というものについて穏やかに綴られている。
個人的には霊言や霊査、宇宙人といったエキセントリックな方面から大胆に語ってもらいたかったところではあるのだが。