バレンタイン、恋の季節。巷はすっかりチョコの話題で盛り上がっていた。
しかし、うさぎ山商店街にはバレンタインの「バ」の字もない。
たまこは町内会の集会で「商店街をバレンタインで盛り上げたい」と提案する。
色とりどりの花の中、ひそやかに咲く花もある。どんな想いも花は花。
心に咲いて、愛おしいバレンタインデーをテーマにした回で、これは2話目にして大きくラブコメ方向に進んでいくのか、そっち方面に色付けしていくのか、と思わせておきながら、主人公(たまこ)にまだそういう色は早いとして、お父さんだけにチョコを渡して安心?な内容になっている。
無頓着なたまこの代わりに、周囲を色気づかせたちょっとした思春期模様にして、その落差でそういう面で奥手で天然なたまこという存在を映えさせているのが面白い。たまこは目下、お餅と商店街を盛り上げるのが一番で、恋なんてまだまだ興味ないみたい、というのが主張された回。
ただ、お向かいさんの幼馴染男子であるもち蔵とわざわざ糸電話するシチュエーションとそれを邪魔する鳥のシーンがあって、本当はもっと距離が短くなる二人を、第三者(視聴者)の都合で不自然に離しているというようにも受け取れるところが、今回の話の中で非常に象徴的だと感じた。
そういえば、たまこの親友のみどりちゃんが急にそわそわしだして、彼女はまさかもち蔵に興味があって、たまことのドロドロの三角関係もあるのか、と思いきや、実はまさかのまさかのたまこへの愛情らしい? たまこに先を越されたくないのか、友情の形が変わっていくのが怖いのか、それともストレートに同性愛なのか。