J.リーグ プロサッカークラブをつくろう! 7 EURO PLUSサカつくDSがカードゲームっぽいサカつくの中でも異色の作品になっていたのに対して、こちらは従来のサカつくシリーズの正統進化を遂げたような作りになっている。
EURO PLUSということで、欧州のリーグでクラブ運営することもできる。ただ、あくまでもJリーグがメインで、シナリオイベントや作り込みの面ではJリーグ編が一番豊富で厚みがあった。
本作ではプレイヤー自身は全権監督という立場で、様々なクラブを渡り歩くことが出来るのだが、ビッグクラブの監督就任となると相応の名声や実力が必要になる。名声はクラブ側から提示されるミッションをクリアーすることで上昇させることができ、実力(スキル)は、経験を積むと入手できるポイントを割り振って欲しいスキルを入手することで上げることが出来る。これらの点がユニークで面白いなと思った。
クラブを渡り歩くことが出来るシステムは既に6の時点で採用されていたようだが、監督としての自身を成長させるシステムは本作が初ということのようだ。
選手だけでなく、自身をも育成することが出来、様々な選択肢の中から色々悩みながらスキルを選んでクラブ運営を有利にしていくのがとても楽しかった。もっとも、それも10年から20年ぐらいまでで、ゲームのコツを掴んで、勝ったり負けたりではなく、勝ち続けるのが当たり前の状況になってくると、することがワンパターンのマンネリ化で飽きてくるのは従来のサカつくと同じだと感じた。やりこみとして敵チームがかなり強い高難易度の大会も用意されているが、やはりサカつくはゲーム開始から数年のクラブ運営が軌道に乗って勝ち始めるまでが一番面白い。
携帯ゲーム機らしく、テンポ良く快適にプレイ出来るように設計されていて、UIなどもほとんど不満はない。
実際のプレイでは、定期的な個人への特別練習設定が面倒で、特にプレイスタイルの要素は育成ルートが一本道で決められているだけに間違えないように細かく慎重にチェックしていかないといけないので、それがちょっと個人的には苦痛で、このゲームのテンポを落としてしまっていた。
たまに立ち止まって色々なクラブの情報を見て、欲しいと思った選手にアタックしてみたりするのはとても楽しいのだが……。